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    日々、偶景から

                



                 直島、家プロジェクト・杉本博司作の「護王神社」
                 江戸時代から続く神社を新たに設計し、再建。




                 ガラスの階段が社殿と地下の石室に続く。
                 外光と地下の闇を結ぶコズミックなプロジェクト。




                 護王神社のL字型の地下通路を進むと、石室の空間があり、小さな池がある。
                 その水面にガラスの階段から下りてきた光が闇に淡く浮かぶ。
                 午後2時頃の光が最も美しい。この写真はそこから外に戻るときの地下通路。




                 同じく、地下の石室から外に向かう地下通路。
                 一人が通れるほどの狭さで続く。




                 直島、家プロジェクト・大竹伸朗作の「はいしゃ」。
                 元歯医者兼住居であった建物に廃船部品や鉄塔などさまざまな廃物を張りつけ、
                 床や壁に彩色し、夢の残滓、または新たな夢の記憶を作る試み。




                 地下通路を抜けると眩しい光が身にそそぐ。
                 正面に木々の間から海が見える。一瞬、既視感が。沖縄の久高島を礼拝する御嶽(うたき)だ。




                 直島、家プロジェクトの会場になっている本村の民家の一軒一軒に、
                 思い思いの暖簾がかかり、どれもことのほか美しく風に揺れる。




                 古民家とハーモニーを作るの暖簾のデザイン感覚に感嘆。




                 直島、琴弾地(ごだんぢ)地区。李禹煥(リウファン)美術館。
                 安藤忠雄設計。海に向かうアーチ形の李の屋外作品。




                 豊島(てしま)、唐櫃(からと)地区。青木野枝作の「粒子」。
                 隣に空海によって掘られたと伝えられる「唐櫃の清水」がある。
                 帰途寄った倉敷の大原美術館でも青木野枝の刺戟的な造形作品を見た。




                 豊島、檀山(だんやま)に向かう山中の森にあるクリスチャン・ボルタンスキー作の「ささやきの森」。
                 唐櫃港に着くと、あいにく島の美術館は全て休館日。そのおかげで、「ささやきの森」は、誰もいなかった。




                 棒の先に鈴が付けられ、森の風の動きとともに、静かに鳴りはじめる。
                 木々のざわめき、蝉の声、そして鈴の音が、「ささやきの森」に鳴り渡る。




                 多くの鈴には短冊が下がり、来訪者が最も大切に思う人の名前がひそかに書きつけてある。
                 生者の名も、死者の名も、鈴の音が森のなかに呼びおこす。




                 いつもしばらく佇んでしまう場所のひとつ。JR市ヶ谷駅のホームから見た釣り堀。
                 九月の気怠い午後時間。電車を二台見送って眺めていた。










                  珈琲空間

                 直島の本村の喫茶店「和cafeぐう」。
                 直島地域活性化プロジェクトとして、2005年から古民家を借りて香川大学の学生たちのはじめた店。
                 ここの「のりのり丼」の味が忘れ難い。




                 倉敷の喫茶店「エル・グレコ」。
                 蔦のからまる建物にふさわしく店内も広くクラシックな造りで、気を落ち着かせる。
                 珈琲もおだやかな苦みでおいしい。




                 店内には大原美術館の名高い所蔵作品の一つエル・グレコの「受胎告知」のマリアの肖像の複製画が飾ってあったが、
                 他の喫茶店なら安っぽい雰囲気になるところだが、これも不思議に気を落ち着かせる。




                 


 

          




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